「団地の給水塔大図鑑」を上梓しました

こんにちはこんばんは、シカク代表の竹重です!
ブログが再始動して初めての投稿です。
投稿してない間何をしてたかって?本を作ってたんだよ!
え、また何かの飲み物の穴みたいな無益な本を作ってたのかって?
それが今回は違うんです。常に極振りを心がけているのがシカク。
無益の後には有益がくるし、涙の後には虹が来ます。

そんなこんなで熱心なシカクファンの皆さんはとっくに知っててチェック済みかとは思いますが、
さる10月6日にシカク出版より「団地の給水塔大図鑑」という本を上梓いたしました!

【⇩試し読みもできる特設サイトはこちら⇩】

著者の日本給水党党首・UCさんの活動10年の集大成、本の構想から3年くらいを経てついに発売できた本です。

給水塔とは、簡単に書くと高層階に水道水を届けるための建築物。
団地や病院、社宅など、たくさんの人が暮らす建物には欠かせない存在でしたが、
現在は技術の進歩により給水塔を建てる必要がなくなったため、
新設されることはなくなり、今ある給水塔も解体・減少の一途をたどっています。
そんな給水塔を、しかも給水塔というだけでマニアックなのに「団地の」という縛りまでつけて
巡って撮った全国405基ぶん収録した変態的な本を、作ったんです。ええ。

いつもながら「誰が読むねん」という声が聞こえてくるかと思いきや、
おかげさまで幅広い方からご好評の声をいただき、朝日新聞書評欄や各種メディアでも取り上げていただくなど、
想像を上回る反響となっております。
反響のために作っているわけではないけど、やっぱり反響があると嬉しいです。みなさんありがとうございます。
みんなの感想ツイートはUCさんが毎日驚異のエゴサ力でtogetterにまとめていますよ。

そんなUCさんの活動内容や人となりについては、ライターの吉村智樹さんが記事で取り上げてくださっています。

この記事が素晴らしすぎて、UCさんについてはもう私が書くことは何もなくなったし、
この本の内容の濃さについては特設サイトを見ていただければ一目瞭然で今更私が語る必要もないので、
ここでは編集裏話的な話を書きます。
もう買ってくれたみんなは「へーそうなんだ」と思いながらもう一度図鑑を読み直してみてね。

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★裏コンセプトは「小学生の男の子が給水塔巡りをしてくれるような本」

団地、建築、塔といったジャンルは、とにかくマニアック。特に「団地の給水塔」ともなると、ピンポイントすぎて大半の人にとってはなんのこっちゃ、という世界です。
なので、内向的でなく外交的に、マニアックよりポップに、給水塔のことを全く知らない人が手に取ってもらえるような紙面づくりをしようということで掲げたコンセプトが「小学生の男の子が給水塔巡りをしてくれるような本」。
レイアウトや表紙、図鑑ページ以外のコンテンツ内容を考える際も、ずっと心の中に架空の少年を見立てて作っていました。
そのおかげで、パラパラめくったときになんだか楽しそうな本に仕上がったんじゃないかと思います。

★図鑑ページの「メモ」は初めはなかった!

本書に掲載された給水塔データは、UCさんが給水塔巡りをしながらリアルタイムにまとめていったもの。
しかしそのデータには、図鑑に掲載されている「メモ」の項目はありませんでした。
(厳密にはメモ欄はあったけど、シンプルに特記事項をまとめた項目でした)

じゃあどのタイミングで「メモ」ができたかというと、
UCさんのデータを元にサンプルを数ページ作ったときに
「これはあまりにも図鑑すぎる……!」と思った私・たけしげが
「全給水塔に一言コメントを書いていただけませんか?」と無茶振りをしたのです。

読者が読んでわくわくするのは、事実だけが淡々と並んでいる本より、著者の対象物に対する愛情が感じられる本。
特に本書は「団地の給水塔」なんていう、馴染みのない人からしたら得体の知れない物体が延々と並んでいる本ですから、UCさんがいかに給水塔に愛情を持っているか、どんな気持ちで撮っているかを伝えることが絶対に必要だと思ったのです。

405基分のコメントを書く労力は並大抵ではなかったと思いますが、UCさんが書いてくれたコメントを見て「やっぱり頼んでよかった!」としみじみ思いました。
UCさんの記憶力が抜群なのか、はたまた愛情のなせる技か。
1基1基を巡るため、時には長時間バスに揺られ、時には住民と触れ合い、時には映像作品に登場した有名給水塔に興奮し……といったUCさんの足跡がメモを通して浮かび上がってくる、素晴らしい図鑑になってくれました。

★当初の表紙案は「仕様銘板風」

本書の中に給水塔の仕様銘板(建築年月日や団地名などが書かれた金属製のプレート)ばかりを集めたページがありますが、
編集会議の当初、この仕様銘板に使われているフォントを再現して表紙にしては?というアイデアがありました。

その後、先に書いた「小学生の男の子」というコンセプトが決まったことにより
仕様銘板案はボツになりましたが、
それはそれでなんだかかわいいものができたんじゃないかなあと今でも思っています。
なので将来的に、別冊号やオマケなどの形で
「給水塔の仕様銘板風○○」が登場する時が来る……かも?

★持ち歩けるように、小さく薄く軽く!

「大図鑑」と銘打っている本書は、写真集や資料集ではなく、あくまで実用書。
コンセプトの話と重なる部分もありますが、これを持って実際に給水塔を訪れられるようにしたい、ということは編集の序盤からUCさんと話していました。
なので、印刷の紙はやや薄く軽めの紙に。
写真を大きく見せたいのは山々だけど、持ち歩きやすいA5サイズで。
ページ数も200ページ前後と決めました(最終的には224ページと、少し多くなりましたが)
また、本書の巻末には地域別インデックスを設け、団地の所在地と現存するか否かを効率的に確認できるようになっています。

そういうわけなので皆さん、ぜひ本の中からフェイバリット給水塔を見つけて、旅行で近くに行く機会があれば実物を眺めに行っていただけたら嬉しいです!

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いかがでしたか?
私が個人的に「制作裏話」的なものを読むが好きなので、そういう文章を書いてみましたが、途中からいらん蛇足になってないか不安になってきました。
でもこのブログにたどり着いてる時点で結構なスキモノさんでしょうから、きっと大丈夫ですね。
そんなこんながあって完成した「団地の給水塔大図鑑」みなさんどうぞよろしくお願いいたします!!

(シカクで買うと特典しおりがつくのでぜひ!)