総合マンガ誌キッチュは、台湾生まれのフリー編集者呉 塵罡(ゴ ジンカン)が2009年に同人誌に近い形で、現役の作家の作品を含むエッセイ、マンガ作品にマンガ・映画の評論、レビューインタビューなどを集めた有志の総合マンガ誌です。
本展覧会は、2014年11月に発売した第六号の発売を記念した、本誌に掲載された作品の原画と紹介動画の展覧会です。キッチュのアイデンティティである「ベテランと新鋭作家、そして大手雑誌の掲載歴のない表現者が共に作品を発表する場」の多様な世界観を、誌面だけではなく魂のこもった原画から肌で感じ取っていただけますと幸いです。
【総合マンガ誌キッチュ 公式ホームページ】

開催情報

会期:
【前半】2014年12月20日(土)〜28日(日)
【後半】2015年1月10日(土)〜18日(日)
時間:14時〜20時(火水、期間外休)
会場:大阪梅田・中津シカク
HP Twitter

開催情報

原画展示作家

アニュウリズム おがわさとし オバタたばお
飛鳥新社『HAPPY CARD BOOK』を始め様々なメディアでイラストを提供しながら数多くの個展&グループ展を開催また参加し、音楽活動を続ける異色アーティスト。寂しそうな眼差しを持つ不思議な女の子のイラストは見る人を魅了する。[HP] [Twitter] 1997年、ビッグコミックスピリッツ増刊で終末のあとを生きる人々の希望を描く『水の下の千の夢』で商業デビュー。のち商業誌に限らずコミティアなどで多岐に渡って活躍し、Webマガジン『電脳マヴォ』で作品掲載中。京都精華大学マンガ学部教授。[HP] [Twitter] 総合マンガ誌キッチュ第三号にオバタユウキという作家名で『さとしの夢』を発表した。山本健太郎、熊谷佑樹、ムライ、もぷ子らの作品の豆本バージョンを次々と制作し、『おばたぬき文庫』を発行する豆本作家として知られる。デザイン風なデフォルメを効かせたセンスで多様な作品を生む。[HP] [Twitter]
Curz(クルス) 榛村駒鳥 夏目ジャネ子
Handyコミックなど、携帯配信漫画で主に女性向け恋愛漫画作品を発表してきた漫画家。女性向け漫画を主眼に制作してきたが、総合マンガ誌キッチュ責任編集との出会ったことをきっかけに、これまでと全く異なる視点による作品を第六号に発表。 全てが謎に包まれるが、わかるのは北斎のように見えて、丸尾末広の描画を受け継いたかのような、見る人の気が遠くなってしまいそうな超絶描画と特殊なセンス。総合マンガ誌キッチュの3.5号では『破滅』(瑞江駒鳥というペンネーム)、第五号では『繭』を発表している。[Pixiv] [Tumblr] 総合マンガ誌キッチュ第六号で初めて読み切り作品『誰もおまえなんか見てねえよ!』を発表。古めかしくも新しくもない、特異な画風によって短いページ数のなかで信じられない心情描写のボリュームを見せる。次回作を待たされる新鋭作家。
はかいしんやまぐち ひさうちみちお ひらまつつとむ
かつて見ない、繊細にして大胆にジェンダーを題材にした作品を描く、はかいしんやまぐち。誰もが知っていて考えている、しかし誰も言わない憂鬱をやさしく爆発させた多くの作品を制作。総合マンガ誌キッチュ第六号に初登場。[HP] [Pixiv] 1976年『パースペクティブ・キッド』で『ガロ』の新人賞に入選しデビュー。ドローイングペンによる驚く緻密かつ美しい作画が特徴。マンガのニューウェイヴの一人として取り上げられる。代表作は『悪魔が夜来る』『嘆きの天使』『托卵』など多数。Webマガジン『電脳マヴォ』で作品を掲載中。京都精華大学マンガ学部教授。 1985年、週間少年ジャンプで核戦争に生き残った小学生たちがサバイバルマンガする伝説のマンガ『飛ぶ教室』で連載デビュー。のち『ハッスル拳法つよし』『ミアフィールドの少女アニー』『大江戸万華鏡』を発表。
belne ムライ もぷ子
1976年、秋田書店の少女マンガ誌『ビバ・プリンセス』でデビューし、のち商業誌と同人誌両方で創作を続ける。コミティアでも長年渡ってワークショップや企画などの活動を行い、マンガ構成技法に精通する。京都精華大学マンガ学部教授。[HP] [Twitter] 2010年『月刊IKKI 09月号』IKKI新人賞イキマン、超短編4本受賞。Webマガジン『鳥の眼』が、第17回文化庁メディア芸術祭でマンガ部門審査委員会推薦作品に選出される。Webマガジン『電脳マヴォ』で『CAT IN THE CAR』、エンターブレイン『ぴこぷり』で『とびだせ どうぶつの森 しずえは今日も元気もりもり!略してしずもり!』を連載中。2015年1月小学館より『マキーナ』単行本発売予定。[HP] [Twitter] 第68回小学館新人漫画大賞 「何かを見つめる怒れる少女」 入選賞を受賞し、のち第12回龍神賞 「夏の味」 銅龍賞を受賞した、才能あふれる超新星。月刊comicリュウ 6月号・登竜門にて「河童の国」を掲載し、総合マンガ誌キッチュにも寄稿している。高い描写力と優れた感性を持ち合わせ、2015年の活躍がもっとも期待される新鋭。[HP] [Twitter]
山本健太郎
コミックビームでデビューし、単行本作品『ファイトじじいクラブ』と『ウインド・ハート・ブレーカー』を発表。せつない人々を決してマネできない絶妙な空気感で描くことが得意な次世代漫画家。これまでの総合マンガ誌キッチュでは『砂状の楼閣』『関係のない町』などの傑作書き下ろし短編作品を発表している。[Twitter]

動画参加作家

あらむきちの 神田森莉 熊小襲
総合マンガ誌キッチュ第五号では『ズガンッ』、第六号では『わたりうたとこども』を発表。ビジュアルと物語両方から染み出す優しさが特徴。コミティアでも作品を発表している、さらなる活躍が期待される。 『ホラーM』で活躍された、少女ホラー漫画家。作品には『怪奇カエル姫』『怪奇ミイラ少女』『墓場教室』などがあり、総合マンガ誌キッチュ第五号には『地球宝石』(再録)、第六号には書き下ろし作品『豚小屋にて』を寄稿。電子書籍で発表の場を広げ、さらなる怪奇を広めている。[HP] [Twitter] 中国在住漫画家。日本の傑作少女漫画の草分けである「24年組」と呼ばれる少女漫画家たちの画風を引き継いたような表現手法を持ち、さらに特有センスを加えて、独自なマンガを生み出している。
田中圭一 ノーベル 日高トモキチ
あの先生とあの先生とあの先生の「絵」を完璧に再現できる最強のパロディギャグ漫画家は、総合マンガ誌キッチュ第五号に次いで、今回ついにあの先生の極めて危険で最強のパロディを寄稿![Twitter] 大人気Webマンガ『僕と宇宙人』を毎日のように更新する姿は、まるで無限エネルギーの集合体。パワフルに描く青春の群像と驚異的な面白さによって、個人単位の創作にも関わらず数多くのファンを魅了し、Web Comic Ranking上位常連にもなっている。[HP] [Twitter] 1989年『TVザウルス』連載作品『ピテカントロプスTV』で漫画家デビュー。イラストレーターとしても活躍。作品には『パラダイス・ロスト』『チャイナさんち』『トーキョー博物誌 東京動物観察帳』などがある。[HP] [Twitter]
ほし埜 モサパサ わんわん
総合マンガ誌キッチュ第五号『さよなら三角』で初登場し、ありそうでないようで、夢見るような世界を描いて見せる半ファンタジーの実力派。今回はさらにパワーアップした『君のあやまり』に、その奇想がさらに増幅している。ますます目を離せない新鋭。 Webマガジン『電脳マヴォ』で『たこボーイ』『ラビ郎』を掲載し、奇想天外な発想に、もはや予測不可能の展開が特徴の作家。総合マンガ誌キッチュ3.5号、第五号のあと、第六号では不思議連続四コママンガ『レジスタァ☆』を寄稿。[HP] [Twitter] 本気のマンガを描く、本気の人!驚く程の上手さで描く、驚くべき(?)物語とは一体!?総合マンガ誌キッチュ第三号に続いて第二弾、破天荒マンガ![Twitter]

バックナンバー原画展示

【前半】

松尾Q(キュウ)
総合マンガ誌キッチュ復活号で『秘密の手術』という驚異的な問題作を描くが、のち「月刊少年サンデー」で熊谷祐樹という名前でデビュー。異質な作品から少年マンガへの転身を果たした、作画能力の高さと奇想天外な発想を併せ持つ新鋭作家。単行本『終末風紀委員』(ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)発売中。

【後半】

阿部洋一 鬼山龍宿 齋藤なずな
「月刊少年ファング」で『少女奇談まこら』で鮮烈なデビューを果たし、のち別「冊少年マガジン」で『バニラスパイダー』、電撃コミックジャパンで『血潜り林檎と金魚鉢男』などを発表。大胆かつ特徴的な絵柄にして驚くほど繊細な人間描写をこなす。現在別冊少年マガジンで『橙は、半透明に二度寝する』を連載中。 総合マンガ誌キッチュ責任編集の呉が持つ、もう一つの顔。筆ペンを主に用いて作品を制作している。編集とライターが主な生業のため寡作。本人に全くその気がないが、作画のタッチはまさしくホラーそのものとよく言われる。 1986年ビッグコミック賞入選後デビュー。『鳥獣草魚』、『片々草紙』など、人間の生と死を描く数多くの傑作を発表し、さらに宮澤賢治、岡本一平・かの子、岡倉天心、樋口一葉ら大正~昭和の文人を描く『千年の夢』を発表。今では「電脳マヴォ」に作品を掲載している。京都精華大学マンガ学部教授。[HP]
山崎高生
総合マンガ誌キッチュ復活号では『しにがみ』、第五号では『S・N・S-そーしゃる・ねっとわーきんぐ・さーびす-』を寄稿し、「マンガonウェブ」では『マイルス』で高い評価を得ている。猟奇殺人だけではない、SNSの人間模様などを描く異色のなかの異色作家。現在ではネットで摩訶不思議連続四コママンガを公開中。[HP][Twitter]

本誌編集・展示企画

呉 塵罡(ゴ ジンカン)
台湾生まれのフリー編集者、ライター、マンガプロデューサー、総合マンガ誌キッチュ責任編集。腹は真っ黒だけどココロは真っ白![HP] [Twitter]
関連イベント

第一弾「がちマンガトーク・漫画家は職業ではない、生き方である!」

2009年スタートし、総勢22名のベテランと新鋭マンガ表現者の作品を収録する総合マンガ誌キッチュ第六号の発刊を記念したトークイベントを開催!
漫画家はカッコイイと思うあなた!漫画家になりたいあなた!実際のこと知りたいとは思わないか?
少年ジャンプ、ガロ出身の漫画家、別冊少年マガジン、コミックビーム掲載中の漫画家が世代を超えて、さらにフリー編集者、ギャラリー兼本屋店主がホントのことを語ります!
これを聞いても漫画家になりたいと思うあなたは、ホンモノだ!漫画家は職業ではない、生き方である!

【日時】12月20日(土) OPEN12:00 START13:00
【料金】前売1500円 当日2000円(共に飲食代別) ※要1オーダー500円以上
【会場】ロフトプラスワンウエスト
【出演】
ひさうちみちお(漫画家、ガロ『パースペクティブ・キッド』)
阿部洋一(漫画家、別冊少年マガジン『橙は、半透明に二度寝する』)
ひらまつつとむ(漫画家、少年ジャンプ『飛ぶ教室』)
山本健太郎(漫画家、コミックビーム『ウインド・ハート・ブレーカー』)
呉塵罡(フリー編集、総合マンガ誌キッチュ責任編集)
巴大樹・たけしげみゆき(自費出版物店シカク店長・副店長)
竹熊健太郎(編集家、電脳マヴォ編集長)
すがやみつる(漫画家、コロコロコミック『ゲームセンターあらし』)

【詳細・ご予約】ロフトプラスワンウエスト

第2弾 アダルトナイト「エロ×グロ・マンガレジェンド頂上対決!」

【日時】2015年1月16日(金) OPEN18:00 START19:00
【料金】前売2000円 当日2800円(共に飲食代別) ※要1オーダー500円以上
【会場】ロフトプラスワンウエスト
【出演】
ダーティ・松本(漫画家、「エロ魂!私説・エロ漫画激闘史」ほか)
神田森莉(漫画家、「怪奇カエル姫」ほか)
ひさうちみちお(漫画家、「理髪店主のかなしみ」ほか)
呉塵罡(フリー編集、総合マンガ誌キッチュ責任編集)
ひらまつつとむ(漫画家、『飛ぶ教室』ほか)
【司会進行】
劇画狼(なめくじ長屋奇考録)

【詳細・ご予約】ロフトプラスワンウエスト


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